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幸せになるための…原画展及び絵画教室無事終了 [周辺情報(催し物等)]

盛岡到着直後、Fさんに呼び出されて誘われてKさんと合流後に決起会。翌日は自由集会後に打ち上げ(でFさん潰れる)。その翌日は原画展後に懇親会。ジャジャ麺を食べ盛岡冷麺を食べ、閉会後も岩手を彷徨い久慈ではサンマを食べ八戸ではウニわっぱ飯を食べ、普段は1日2~2.5食のところ岩手では1日3.5~4食やっているのだから何しに来たのか分からない。とは言っても何十キロも歩き回っていたため、それなりのレベルには相殺されているような気がしないでもない。そんなこんなの学会でしたが、自由集会も原画展も無事成功裏に終わりました。

鳥学辞典の表紙画や死物学の原画などが一堂に会するのはさすがに圧巻。
箕輪さんの展示物等はブログにも紹介されているので必見。考えてみると、箕輪さんが実際に描かれているところを初めて拝見した。
そして下の写真は展示した骨格図5点。

絵画教室は、とにかく私が勉強になった、というに尽きる。はい。

さて、非常に興味をそそられる口頭/ポスター発表もあった。もっとも、自由集会と原画展もあり、ゆっくりじっくりとはいかなかったが、そこは盛りだくさんだったと見るべきだろう。

最後に、絵画教室で教材として生態写真を多数お借りしたYachoo!様に感謝します。


タグ:形態 展示

Basal Avialae [生物]

今回の恐竜博は、珍しくジオラマがかなりラヴリーだったりしたのがちょっとしたポイントだったわけだが、そんなことはどうでもよくて。

Yachoo!の質問箱でときどき回答されているkumagerasuさんのブログをちょいと覗いてみたところ、化石鳥類の印象がやや薄かったというようなことが書かれていた。

特にMicroraptor zhaoianusは羽毛の印象がないためM. guiのようなインパクトがないというのは確かに言えなくもない。

数多のBasal Avialaeでも同様に風切のある化石と全くない化石が産出しているわけだが、この点に注目している人はどれくらいいるのだろうか。風切が全くない化石であっても体羽が保存されている。これの意味するところは何か。これは極めて重要なポイントだと目しているのだが…。

ってなわけで学会に行ってきます


_Europasaurus_試作品 [折り紙]

さらに引き続き、恐竜博にて公開のまつもとさんのEuropasaurus試作品。
会場内は暗いので撮影が難しい。思い切りローキーになってしまっている。

さて、なにゆえ試作品なのかというと、ずばり最大の理由は、展示されている骨格標本とNatureに掲載された骨格図が「かなり違っている」から、というのがあるかららしい。実際見比べると、確かにかなり違う。どちらが妥当なものなのか判断しようがない。

さ、産状図…


_Supersaurus_ [折り紙]

引き続き、恐竜博にて公開のまつもとさんのSupersaurus
後ろにぼんやり見える頸椎は無論Supersaurusの全身骨格標本。

首がどういうカーブを描いていたかは造形的にも議論の的になるが、まつもとさん曰く、棘突起の傾きは重要なポイント(と踏んでいる)とのこと。わたしも同感。

ところで、展示されていたDiplodocusなのだが…。

写真は前肢である。もう一度確認しよう。Diplodocusの前肢である。
末節骨ってこんなだったのか???

Ceratosaurusにしてもそうだが、産状図もぜひ展示してほしい。切に。そういう骨が見つかったのか、それとも(適当に)復元したものなのか、判断しがたい。


_Ceratosaurus_ [折り紙]

先日の恐竜博にて公開のまつもとさんのCeratosaurus
展示にあわせて飛びかかっている。後ろにぼんやり見える椎骨は無論Ceratosaurusの全身骨格標本。

さて、Yixianosaurusの展示での

とりわけ第3指が長くて大きい


という記述が頭の片隅にある状態でCeratosaurusを見て、ふと、まつもとさん曰く

「えっ、Ceratosaurusって第3指長い!?」

気になって私も見てみる。すると…

「第2指って、末節骨を入れて3つでしたっけ??」(←注:その時の会話をそのまま再現。このときは思わず中手骨を入れて数えていたので数に注意)

二人揃って「???」


_Cothurnocystis_ [折り紙]

先日の恐竜博にて生では初公開の新型Cothurnocystis
ギャラリーの折紙コーナーでは以前から公開していたが、現物は初。

以前もCothurnocystisを折ったことはあったが、それは良くも悪くも格好良すぎたので現在は既に没。現在は見事にかっこ悪くなった。
また、復元も変えている。特にAppendage (Tail)の変更は一目瞭然。Echinodermataとしての復元からCalcichordataとしての復元に移行させてみたことによる変更である。
気づいていない人も多いかもしれないが、旧復元版とは上面と下面がひっくり返っているのも注意。


タグ:通常版

これがアのつく何かの骨組みの入ったもの [折り紙]

幕張メッセにて展示されているアのつく何か。の、骨組みの入ったもの。

まつもとさん曰く、優雅なカーブを描くように頼んだのだけれど直線的になっちゃった。とのことで、確かにちょっと戦闘機っぽくなってしまっているのがやや残念ではある。が、とにかくでかい。

また、まつもとさん曰く、あんまりじっくり見ないで、とのことだが、アのつくものの下にはちびDinoも並んでいるのに注目。


幸せになるための原画展 [周辺情報(催し物等)]

日本鳥学会2006年度大会開催まであと一週間を切った。
この中で我々「鳥類形態集団」は今年も自由集会を開く。昨年の解剖実習に続き、今年はスケッチ実習であり、なんと、これと平行して原画展も開催する。「幸せになる」というタイトルが実に愉快である。あっはっは。

実習の講師様各位の描かれた数々の原画を間近で見られるまたとない機会であるうえ、周りはみんな専門家。声をかければ解説を聞き放題。これを幸せと言わずして何を幸せと言おう。

なお、私も骨格図を数点出品する。群馬県立自然史博物館の企画展で使用された“アンナカコバネハクチョウ”をはじめとした高解像度のイラストを見られる初の機会である(ネットで公開しているものとは少し違うバージョン。いろいろ修正を施してある)。

なお、どうでもよいことだが、毎年毎年参加することが分かっているにも関わらず、毎年毎年大会の事前申し込みを忘れ、当日に高い金を払っている。参加者リスト(事前申し込み分)のどこを探しても私の名前は載っていないが、毎年のことなので気にしてはならない。また、毎年毎年宿の予約をせずに会場に行くため、空きがあるか毎年毎年冷や冷やするのだがなるべく気にしないようにしている。西日本ならともかくこの時期の岩手で野宿はやや厳しそうである。

それはさておき、はやく準備しなければ。


日本鳥学会2006年度大会のご案内
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~hkoji/OSJ06/top.html

幸せになるための原画展の案内(※pdfファイル)
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~hkoji/OSJ06/Wildlife%20Art.pdf


角質問題 [生物]

まつもとさんと幕張の恐竜博に赴く。見学後メシ屋にてまつもとさんはソバを、わたしは日本酒をくいくいやりながら議論らしきことをする。
備忘として、考慮しなければならなそうな点のメモ。

  • 歯と角質について発生拘束的なトレードオフの関係があるかないか(なさそうな気はする)
  • 連中がどのような環境に生息していたか(水辺近く、内陸部など)。当時、連中が生息していたところの気温、湿度がどうだったか
  • 連中の舌や気管の通り方がどうだったか
  • 連中が何をどういうふうに食っていたのか(機能形態学的問題。たとえばクロベガメのような例をどう考えるか)
  • そもそも口が開いていても決定的な問題はなさそう(例えばスキハシコウ、ハサミアジサシなど。ただしこれらは主に水辺にいるため単純な比較は注意を要する気がする。もっともマウイカワリハシハワイミツスイやイスカのような例もあるのでやはり問題ないような気もする)
  • そもそも消化器系は種による差異が大きく、生態的な点も押さえる必要がある

総合すると、「よく分からない」という暫定的な意見。機能的な観点からバッサリやってしまうのが妥当なのではないか、と。


対趾足 [生物]

そもそも対趾足って何なんだろう。対趾足=樹上生活への適応というのはたぶん妄想の域を出ない。キツツキ類が垂直面に止まるときの趾の配置は、大雑把に言うと前2後2ではなく前2外側1後1という配置であり(このことから特に外対趾足と呼ばれる。写真の趾のそれぞれの長さや配置に注意。機能と骨格を併せて見ること)、しかも後ろを向いている第1趾は、野外で観察している限り役に立っているんだか立っていないんだかよく分からないこともある(具体的に言うと、たとえば幹を捉えているというのではなく横倒しになってつぶれていることもある)。ミユビゲラのように第1趾が消失しているキツツキもいるのだからなおさら怪しい。実際にキツツキが「対趾足」の状態になっているのは、横枝に「普通の鳥のように」止まっているときや水平面に立っているとき、あるいは死んだときである(仮剥だけを見て、キツツキは幹に前2後2で止まっていると断言するかなり危うい人もいるが…)。

対趾足としてお馴染みのカッコウ類や中でもオオミチバシリが果たして樹上生活に高度に適応しているのかと言えば、前者については首を傾げるし、後者に至ってはいよいよ嘘臭い。Ground Woodpeckerが(外対趾足ではなく)対趾足であることも見逃せない。オウム類の生態は寡聞にして知らないため言及は避けるが、ミサゴやフクロウ類のそれは、おそらく樹上生活への適応というのが第1の理由ではないだろう。

それで結局、対趾足って何なんだろう、ということなのだが。…何なんだろう。


タグ:形態

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