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オナガ回収 [生物]

学会から帰ってきて、自宅の草刈りをしていたとき、ふとオナガの羽根が目に止まった。オナガは自宅の庭木で繁殖しているくらいなので、うちでこの羽根を見ること自体はまったく珍しくも何ともない。さほど気にせず草を刈っていくと、二枚三枚とオナガの羽根が出てくる。これはもしやと思い注意してみると、オナガの白骨死体が落ちていた。

何がショックって、今の今までオナガが落ちていたことに気づかなかったのが最大のショックである。早くに気づいていたら、もっと新鮮な状態で標本にできたのに…。
自宅では今までスズメとヒヨドリの死体を拾っている。オナガとムクドリと、冬にはツグミもいっぱいいるため、いつか拾う機会がありそうだと思っていたこともあったぶん、いよいよ残念で仕方ない。

とはいえ折角あるのだから回収回収。空いていたバットを引っぱり出してきて、残っている骨と羽を集めた。…これしか残っていない…。ともかくざっとクリーニングして資料として保存しよう。にしても残念。

毎年毎年繁殖していても全体の個体数がどかんと増えることはないということは、ほぼ産まれた分の個体数と同じくらいの個体数がどこかで死んでいるわけで、徹底して集めればたぶんそうとうな個体数の標本が手にはいるはずなのだけれど、実際はこのオナガのように気づかれないところで土になっているということなはずである。土に帰るというのは別に比喩的な話ではなく、捕食者によって骨もろともばりばり食われたりちぎられたり、物理的な圧力や、雨のため(酸性雨)にどんどん無くなってゆく。骨とはいえ気づくのが遅いとこのようになってしまう。


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