オガサワラオオコウモリ [生物]
blogの利点は、実はカテゴリーで記事を抽出できる点にあるんじゃないかと思い始めた今日この頃。そうなると、1つの記事に対して複数のカテゴリーが指定できないことが不便に感じ始めた今日この頃。
オガサワラオオコウモリ
小笠原の夜中、何やらでかいものがバッサバッサ飛んでいたらたぶんそれはオガサワラオオコウモリ。多摩動物園の特別展「小笠原」にも標本が展示されていた。
コウモリというとどうしても後肢に目がいってしまうのは変だろうか。いや、誰がなんと言おうと変なのはコウモリの後肢のほうである。あの異様に広い(ように少なくともわたしには見える)可動域を持った股関節。筋肉の付きかたも興味深い。
しかし何故に前肢の第5指と後肢の第1趾側を繋ぐように皮膜が発達したんだろう(という理解でいいんだよねぇ…)。それは何だ?皮膜が発達する前に股関節の可動域が特殊化したということなのか??系統的に奇蹄目や食肉目と近いことになっているわけだが、ベイサルなペガソフェラエはいったいぜんたいどんな形態、生態をしていたんだ?ちょっとやそっと机上で考えてどうにかなる問題ではおよそなさそうである。
で、もし折り紙で折るとすると、たぶん飛んでいる姿を折るのが普通だうと思う。でもだがどうせ本格的にやるとするならば、地上をえっちらおっちら歩いている姿や天井からぶら下がっている姿も折りたいということになるだろう。となるとこの辺の理解も必要になってくる。ウルナとラディウスがヒューメラスの倍くらいの長さだったり、ゆるいカーブをしているのもちょっと見逃せない。今度、慎重にイエコウモリを解剖してみよう。
はりつけ状態のオガサワラオオコウモリ。足の「ひら」が腹側に向いている点に注目。また、オオコウモリなので尾が無い点も注意。小型のコウモリには尾があって大型のコウモリには尾がない。…実に興味深い。
Nishihara, H., Hasegawa, M. & Okada, N. Pegasoferae, an unexpected mammalian clade revealed by tracking ancient retroposon insertions. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 103, 9929-9934 (2006).
PNAS ペガソフェラエについて。有り難いことにFull TextがPDFで読める
http://www.pnas.org/cgi/content/abstract/0603797103v1
コメント 0