_Odontogriphus_ その3 [生物]
とかく系統が不明と言われていたバージェス動物群だが、Odontogriphusが軟体動物らしいとなり、Halkieriaの腕足類との類縁関係があれこれ言われたり、HalkieriaとWiwaxiaの類縁関係がうんぬん言われたり、Anomalocarisは素人目には有爪動物にしか見えなかったり、新種、新標本が見つかってくるにつれ、断片的に知られていた奇妙な生物の間がいくらか埋まりつつあるように見えないでもない。というのはもちろん素人目にそう見えるというだけのことだが。
前回、
なぜいままでは1個体しか見つからなかったのか、という点にも強い興味がある
なんていうことを書いたが、ようは、パッと見たところこれといって外敵に対する防御策を講じているような感じがしないところに微かな引っかかりを覚えたということである。主たる生息環境、あるいは年代が、他の諸々のバージェス動物群とわずかに違っていたんじゃなかろうか、なんていうことをぼんやりと思ってみた。かなり怪しい想像だが。